
臭気アセスメントの事例7選|現状把握から装置選定・規制対応まで支援した工場の実例
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カバーする業種・現場
この記事のポイント
- 臭気の現状把握から装置選定・規制対応まで一貫支援した事例
- 装置の導入を回避してコストを約1/10に抑えた実例(事例1)
- 嗅覚測定・シミュレーション・デモテストなど各工程の使い分け
機械工場・半導体工場・廃棄物処理・養鶏場・飼料工場・倉庫など、現状把握から装置選定・規制対応まで臭気アセスメントで支援した7事例を横断。過剰投資を避けつつ課題を解決する進め方を整理します。
7
集約事例
7+
業種カテゴリ
1/10
コスト圧縮例
21名
臭気判定士在籍
そもそも臭気アセスメントとは?
現状把握から装置選定・規制対応までを一貫支援する総合コンサル
臭気アセスメント(臭気コンサルティング)は、工場の臭気課題を「現状把握 → 目標値の設定 → 装置・対策の選定 → 規制・基準への対応」まで一貫して支援する総合コンサルティングです。臭気判定士による三点比較式臭袋法(嗅覚測定)を中核に、現場ヒアリング・拡散シミュレーション・OER調査・必要脱臭効率の試算・対策の優先順位付けまでを行います。
カルモアは臭気判定士21名(2025.8時点、業界最大級)が在籍し、機械・半導体・化学・食品・廃棄物・畜産・倉庫・アスファルトなど幅広い業種で測定実績を保有。臭気濃度・OER(臭気排出強度)・必要脱臭効率といった指標をもとに、対策の方向性や装置投資の妥当性を数値で検討できます。
たとえば本記事の事例1(ケーブル工場)では、「移設1台の段階では装置は不要」と判定し、大型脱臭装置の導入を回避して意思決定にかかるコストを約1/10に抑えられたケースがあります。このように、過剰投資を避けられることも、総合コンサルティングの成果の一つです。
嗅覚測定
| 支援範囲 | 現状把握(嗅覚測定・拡散シミュレーション・OER調査)/目標値設定(優先順位付け・必要脱臭効率算出)/装置・対策の選定(デモテスト含む)/規制・基準対応(悪臭防止法等) |
|---|---|
| 体制 | 臭気判定士21名在籍(2025.8時点/業界最大級) |
| 算出指標 | 臭気指数/臭気濃度/OER(臭気排出強度)/必要脱臭効率 |
| 期間 | 現場ヒアリング〜報告書まで概ね数週間 |
| アウトプット | 調査報告書/装置選定の判断材料/苦情解決の対策案 |
| 主な活用業種 | 機械・半導体・化学・食品・廃棄物・畜産・倉庫・アスファルト |
| 関連する工程 | 現状把握を担うアセスメント本体とは別に、デモテスト(仮設の脱臭装置で臭気が規定値まで下がるかを実機計測する作業)やシミュレーションがあり、案件に応じて使い分け・接続します |
7事例の共通点:現状把握から対策・規制対応まで一貫して支援
どの事例も、臭気の現状把握から始め、目標設定・装置選定・規制対応までを一貫して進めることで、無駄のない対策につなげています。
装置選定だけでなく、現状把握から規制対応までまとめて相談できる
脱臭装置は1,000万円規模になることもあります。臭気アセスメントは現状把握から目標設定・装置選定・規制対応までをまとめて支援するため、装置を選ぶ前の見極めにも役立ちます。本記事の事例1(ケーブル工場)では「移設1台の段階では装置は不要」と判定され、結果的に大きなコスト圧縮につながりました。
こんなお悩みの方におすすめ
- 1,000万円超の装置投資を検討している
- 苦情が出ているが原因が特定できない
- 既設装置で効果が不足している
- 工場移転・増設のタイミング
- 過剰投資のリスクを避けたい
アセスメントでわかること
- 臭気指数/臭気濃度/OERの実測値
- 必要脱臭効率(過剰スペックを回避)
- 主要発生源の優先順位付け
- 装置不要 or 装置必要 の判定
- 装置導入を回避できた場合のコスト試算(事例1で約1/10)
7事例 一覧マトリクス
業種・臭気・課題・測定や調査でわかったことを一覧で比較できます。詳細はこの後のカード形式で3選を深掘りしています。
| # | 業種・工程 | 主な臭気 | 課題 | 測定・調査でわかったこと/対応 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 機械工場/ケーブル製造 | 塗装・焼き付け加熱臭 | 工場移転に伴う苦情再発の不安 | 「移設1台段階では装置不要」と判定/約1/10コスト |
| 2 | 半導体工場 | 酢酸系・溶剤系 | 既設スクラバーで効果不足 | 発生源を調査し、対策の優先順位を整理(調査段階/対策実施は範囲外) |
| 3 | 廃棄物倉庫(建設予定地) | 周辺環境臭 | 建築前の悪臭調査 | 吸気への事前対策を設計 |
| 4 | 養鶏場 | 糞燃焼時の臭気 | 近隣苦情 | 糞の燃焼時の苦情を起点に調査・デモテストを実施(装置導入には至らず) |
| 5 | 飼料工場 | 飼料製造臭 | 他社対策で1億円無駄に | アセスメントで最適脱臭法を再選定/1億円改善 |
| 6 | アスファルト工場 | アスファルト臭 | 苦情発生 | 臭気調査を実施し、消臭剤スプレー装置を導入 |
| 7 | 焙煎工程(食品系) | 焙煎臭 | 次世代対策の検討 | プラズマ脱臭装置選定の判断材料を提示 |
代表3事例の深掘り
7件のうち、アセスメント活用のパターンが特徴的な3つを深掘り解説します。
機械(ケーブル)工場移転|「装置不要」と判定して約1/10コストに圧縮
- 業種
- 機械工場/ケーブル製造
- 臭気
- 塗装・焼き付け加熱臭
- アセスメント結果
- 「移設1台段階では装置不要」と判定
背景
過去に苦情の出ていた工場を別の場所に移転するにあたり、移転先で再び苦情が発生しないか不安があり、「念のため大型脱臭装置を入れたほうがよいのでは」という社内検討が進んでいました。装置投資は1,000〜2,000万円規模になる見込みでした。
アプローチ
移転前段階で臭気アセスメント+拡散シミュレーションを実施。臭気濃度・OERから必要脱臭効率を試算し、移設後の1台稼働段階では装置不要と判定。将来の増設時に再度評価する段階的プランへ切り替えました。
※元事例:カルモア本体「ケーブル工場の脱臭事例|臭気アセスメント・シミュレーションでコストを1/10に」
半導体工場|発生源を調査して対策の優先順位を整理
- 業種
- 半導体製造
- 臭気
- 酢酸系・溶剤系の複合臭
- 調査結果
- 発生源を調査し、対策の優先順位を整理(調査段階)
背景
既設スクラバーで対策しているにもかかわらず効果が不足。発生源が工場内に多数存在し、どこから手をつければ最も効率的かが判断できない状態でした。
アプローチ
臭気判定士が工場内の複数の発生源を網羅的に測定し、臭気濃度・OERで影響度を比較。どの発生源への対策が効果的かを整理し、対策の優先順位を判断材料としてまとめました。本事例は調査の段階で、装置の導入や設計は範囲外です。
※元事例:カルモア本体「半導体工場の臭気アセスメント事例」
飼料工場|他社対策の1億円ロスをアセスメントでリカバリ
- 業種
- 飼料製造工場
- 臭気
- 飼料製造工程の有機系臭気
- アセスメント結果
- 最適脱臭法を再選定/約1億円分の改善
背景
先行して他社の脱臭対策を導入したものの、想定どおりの効果が出ず、結果的に1億円規模の投資が無駄になっていました。「もう一度ゼロから対策を考え直す」必要が出ていた状況です。
アプローチ
既設対策の効果を実測したうえで、改めて臭気濃度・必要脱臭効率を再評価し、最適な脱臭法を選び直すための判断材料を整えました。
※元事例:カルモア本体「飼料工場の臭気対策事例|他社対策後のリカバリ」
残り4事例 サマリ
業種ごとにアセスメントの活用ポイントが異なる4件の活用例です。
- 3. 廃棄物倉庫(建設予定地)建築前の悪臭調査として周辺環境臭を測定し、吸気への事前対策を設計。
- 4. 養鶏場糞の燃焼時の臭気苦情を起点に、調査・デモテストを実施(装置の導入には至っていません)。
- 6. アスファルト工場苦情を受けて臭気調査を実施し、消臭剤スプレー装置を導入。
- 7. 焙煎工程(食品系)次世代対策として、プラズマ脱臭装置の選定にアセスメントを活用。
7事例から見える アセスメント活用の成功パターン
業種を横断して見えてきた、臭気アセスメント活用4つの共通パターンです。
「装置を入れる前に測る」が共通の起点
代表事例の多くで、装置選定の前に臭気濃度・OERを実測して必要脱臭効率を試算するステップが入っています。これにより「過剰スペック装置の発注」を回避できています。
過剰投資の回避にもつながる
事例1(ケーブル工場)・事例5(飼料工場)が典型で、「装置不要」「他社対策のやり直し」といった判断ができるのは総合的なアセスメントを行うからこそ。結果的に過剰投資の回避にもつながります。
必要に応じて測定・予測・実機検証を使い分ける
案件によって踏む工程は異なります。事例1(ケーブル工場)はアセスメント+シミュレーション+デモテストを組み合わせ、事例4(養鶏場)は調査のあとデモテストで効果を確認しました。「測る」「予測する」「実機で確かめる」を必要な分だけ使い分けています。
業種横断で対応できる総合コンサル
機械・半導体・廃棄物・畜産・食品・アスファルトと、業種を問わず同じ進め方(現状把握→対策選定→規制対応)で支援が可能。臭気判定士21名体制が業種横断の知見を担保しています。
臭気アセスメントが向く現場・慎重に検討すべき現場
自社の状況にアセスメントが合うかを判断するためのフレームワークです。
◎ 向く現場
- 装置投資1,000万円超を検討中
- 苦情が出ているが原因が特定できない
- 既設装置で効果が不足している
- 工場移転・増設のタイミング
- 他社対策で効果が出なかったリカバリ案件
- 建築前の周辺環境調査が必要なケース
- 将来の増産・処理量増加を見越した設計をしたい
△ 慎重に検討すべき現場
- 規制値クリアの単純チェックのみで充分なケース(測定単発で完結)
- すでに装置選定が確定し、スケジュール変更が困難な案件
- 臭気源・対象が明らかで、過去同等案件の知見で判断できる場合
検討時の5チェックポイント
臭気アセスメントの依頼を判断する前に、社内で確認しておくと相談がスムーズになる一般的な5項目です。
- 装置投資の意思決定者と予算規模が明確になっているか
- 対策対象の排気経路・主要発生源候補が把握できているか
- 苦情の有無、苦情発生時刻・条件のログが取れているか
- 将来の増産計画・工程変更がある場合、その情報を共有できるか
- アセスメント結果を装置選定・社内稟議に活かす体制があるか
まとめ
臭気アセスメントは、現状把握から装置選定・規制対応までを一貫して支援する総合コンサルティングです。結果として、過剰投資・誤投資を防ぐことにもつながります。
7件の事例を横断すると、「移設1台では装置不要と判定して約1/10コスト」「発生源を調査して対策の優先順位を整理」「他社対策の1億円ロスを再選定でリカバリ」「建築前の悪臭調査で吸気への事前対策を設計」など、現状把握から対策選定までを支援することで課題解決に役立っていることが分かります。
1,000万円規模の装置投資を検討するときは、まずアセスメントで「本当に必要か」「どの程度の規模が適切か」を数値で確認することが、結果として最も合理的なコストコントロールにつながります。
臭気アセスメントのご相談は3ステップで完結
- お問い合わせフォームから現状の臭気課題を共有
- 臭気判定士が現地ヒアリング・調査計画を策定
- 測定結果に基づき、装置選定・対策案をご提案
よくある質問(FAQ)
- Q臭気アセスメントでは何をするのですか?
- A臭気判定士による嗅覚測定(三点比較式臭袋法)を中核に、現場ヒアリング・拡散シミュレーション・OER調査・必要脱臭効率の試算・対策の優先順位付けまでを一体で実施します。現状把握から目標設定・装置選定・規制対応までを支援し、報告書としてまとめます。
- Q期間はどれくらいかかりますか?
- A現場ヒアリングから報告書までで概ね数週間程度が目安です。発生源の数や調査範囲によって変動するため、初回相談で計画をご提案します。
- Q装置導入を前提としていなくても依頼できますか?
- Aはい。事例1(ケーブル工場)のように、「装置不要」と判定される結論もアセスメントの正当な成果です。苦情解決・規制対応・移転計画など、装置購入と切り離して活用できます。
- Qどんな業種で実績がありますか?
- A本記事の事例にあるとおり機械・半導体・廃棄物・畜産・飼料・倉庫・アスファルト・食品(焙煎)など幅広い業種で実績があります。臭気判定士21名体制で業種横断の知見を持っています。
- Q拡散シミュレーションとの違いは何ですか?
- A拡散シミュレーションは臭気アセスメントの一工程です。アセスメントが発生源・濃度の現状把握から対策選定・規制対応までを含むのに対し、シミュレーションはその中で「敷地境界・周辺住宅への到達濃度を予測する」役割を担います。
- Q何から始めればいいか分からない場合は?
- Aまずはお問い合わせフォームから、「どの工程で、どんな苦情があり、いつ装置検討の予定か」を共有ください。臭気判定士が必要な調査範囲・期間・優先度をご提案します。装置選定が固まる前の段階での相談ほど、コスト効果が大きくなります。


